去年2013年のヘイズ煙害。我が家では入院騒動まであり、非常に不安な時期が続きました。ヘイズの健康への影響と対策、また、マレーシア、シンガポールのAPI/SPI 大気汚染値測定サイト情報をまとめています。日々の大気状況確認にご利用ください。
去年のAPI/SPIが700を超えた煙害汚染値で、インドネシアが槍玉にあげられていました。その後、そして今年も、ホットスポットからは、マレーシアでも野焼きをいまだに続けているところが確認されています。
この9月、インドネシアで行われていた裁判で、マレーシアのプランテーション会社の社員が、去年のヘイズ汚染の一因だとして、(わずか)1年間の実刑判決を受けました。
ナサ(NASA)のファイアーマップ
以下のイメージは、ナサによる航空図です。はじめの写真は2013年6月、マレーシア、シンガポールにインドネシアもむせ返っていたころのものです。2つ目は、今年10月前半にクアラルンプールをはじめペナン、ジョホールでも視野と体調不良で体感できるほどのヘイズ煙害が発生したころのナサのファイアーマップ。
ナサ航空図:マレーシアのヘイズ煙害(2013年6月) ナサ・ワールド・ビュー: earthdata.nasa.gov/labs/worldview/ |
ナサ(NASA)ファイアー・マップ:2014年10月マレーシアヘイズ煙害 firms.modaps.eosdis.nasa.gov/firemap/ |
ナサの10月前半のデータをみて不思議におもったこと
このホットスポット。来年にはじまるといわれているシンガポール―クアラルンプール間のスピードトレイン(新幹線?)建設予定地をあらわしているようにみえませんか?インドネシアの野焼きが原因であるといわれるヘイズ煙害。
10月にインドネシアが雨季にはいることから、マレーシアのクアラルンプール近辺の煙害期間は、通常6月~9月となっています。
今年の異常気象によっておこった異例のヘイズで、通常どおり、インドネシアの野焼きからきた煙害であって、新幹線路のための野焼きでおこった、自家製煙害であるわけではないとは思いますが…
マレーシアでも普通に燃えてます
また、私たちが住む近辺でも、野焼きでなくとも、一軒家などではの「ごみ焼き」は頻繁に行われています。2005年頃だったか、住居地の庭木の手入れを庭園業者にお願いしたことがあります。赤蟻がいっぱいだった木の枝に葉を、その場で燃やす際、これは、本当は違法なんだけど、赤蟻退治に最適だからといわれたことを考えると、ごみ焼きも違法なのではないかと思います。
以下は、ヘイズ煙害がひどかった2013年の記事から、重要であるとおもえる注意情報をまとめています。
追記:2015年9月、ジョホールバルとシンガポールでの大気汚染値に大きな差があるとして、環境庁への問い合わせがあったようです。2014年以降、シンガポールでは重要な構成要素が測定できる新しい測定器を利用しているという事。
ヘイズによる健康への影響
ヘイズの強いときは、目、鼻、喉などの粘膜が刺激され、目や皮膚のかゆみ、鼻水、咽頭痛、めまい、吐き気などの症状が現れることがあります。また、もともと心臓や呼吸器の病気がある人は症状が現れやすく、病気が重症化する可能性があります。-ジャパングリーンホスピタル、シンガポールのサイトより
米国の環境保護局によると、
10μm未満の公害粒子は、その小さなサイズのため、
肺の深部に影響を及ぼしやすく危険であるとのこと。
ヘイズ対策
主な対策は次の通りです。体質の違い、心臓・呼吸器の疾患があるかどうか、屋外活動の程度の違いなどによって個人差があります。
ヘイズの時期になったらPSIと自分の体の様子に毎日注目し、必要に応じて適切な対応をとるようにしましょう。
- うがいと手洗い、洗顔の励行
- 入浴、シャワー。ヘイズの強いときはこまめに
- マスク着用
- 室内の環境整備(加湿、空気清浄機の使用、クーラーのフィルター交換など)
- 禁煙
- 外出や屋外での運動を減らす、避ける
- ヘイズに関する情報を把握する
- 症状があれば医療機関を受診する
~ ジャパングリーンホスピタル、シンガポールのサイトより(参考:National Environment Agency ウェブサイト)
ヘイズの指標 PSI/API
ヘイズの季節に窓の外の景色に注目すると何となくもやがかかったような日があります。時には焦げ臭いにおいが感じられることもあります。しかし感覚的に観察しなくても、シンガポールやマレーシアでは日本の気象台にあたる政府機関(Meteorological Service)が常に大気の状態を科学的方法で調べ大気汚染指数(PSI/API)として発表しており、大気汚染の状況を数値で知ることができます。
ヘイズの強さと健康への影響の関係は次の通りです。(Meteorological Serviceによる)
PSI/API(大気汚染値) | 健康への影響 |
---|---|
0〜50:良好な大気状態 | 特になし |
51〜100:やや不良 | ごく軽度の症状の出現の可能性 |
101〜200:不健康 | 心臓・呼吸器疾患のある方や少数の健康な方に症状出現の可能性 |
201〜300:非常に不健康 | 健康な方にも症状出現 |
301〜500:危険 | 健康に障害を与える可能性 |
※上記はあくまで目安であって、症状出現にはかなり個人差があるようです。
ヘイズ対策用マスク
N95マスク*が良いとのことですが、
- 汚染値が高いとき、
- 小さい子達や普段から気管支炎や喘息気味の人達は、
締め切った家の中で過ごすようにしましょう。
*N95マスクについては以下の記事も
- http://www.thesundaily.my/news/750510通常の健康体の人であっても、
N95マスクが必要なのは
PSI(大気汚染指数)が300以上を24時間超すようなときであるとのことです。
また、N95マスクは
普通に息をするのに通常以上の力が必要なので
- 年配の方、妊婦さん、15歳以下の子供
- 気管支、心臓等に問題のある人の
長時間の利用は好ましくないとのこと
大気汚染指数(PSI/API)確認サイト・日本語ヘイズ情報サイト
ジョホールバル市街地では、ラーキン(Larkin)かシンガポールのヘイズ情報が位置的に近いです。- スマートフォンで大気汚染(PSI)チェック
- マレーシア政府のAPI・ヘイズ情報 - Department Of Environment
- シンガポール政府のPSI・ヘイズ情報 - National Environment Agency
- ジャパングリーンホスピタル、シンガポールのヘイズ対策
- 在マレーシア日本国大使館の生 活・安全情報(ヘイズ情報はまだありません)
http://www.my.emb-japan.go.jp/Japanese/ryoji/seikatu_anzen_info.htm
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