写真引用:straitstimes.com |
火災事故がおこったマリーナベイ・スイーツ・コンドミニアムは、シンガポールの高層住宅ビルの一つ。民間および公立の住宅地ビル群の高層化で、火災安全規則も変わってきています。
40階以上の高層住宅ビルにおいては
- 避難所フロア(Refuge Floors)と
- 火災用エレベーター(Fire Lifts)が必須という規定
高層ビル火災時の対応
シンガポール民間防衛局(Singapore Civil Defence Force - SCDF)から、よくある質問への回答。高層ビルで火災がおこったら?
- 可能であるならば、消火活動を行う(消火器)
- 皆に警告し、
- 995(消防救援・救急車)999(警察)へ連絡
- <マレーシアでは警察も消防署も 999 - 大使館サイトの緊急連絡先>
- 火災警報器をみかけたら稼動する
- 建物の1階へ向かうのではなく、一番近い避難所フロアへ向かう
- エレベーターは利用せず、階段を利用すること
避難所フロア(Refuge floors)とは?
- 避難所フロア(階)は、安全を確保できるよう特別に設置されたフロアで、火災等の非難時に、高層階から地上階まで階段を下りる必要がない
- 超高層住宅ビルにおいては、各20階ごとに、この避難所フロアの設置が必須となっていて、また、その階の総床面積の少なくとも50%は、その居住者を保持する目的で構築されている必要がある
- ほとんどのデベロッパーは、この避難所フロアをスカイガーデン(庭)やフィットネスクラブとして利用しているため容易に認識可能
- 「火災緊急時避難エリア(Fire Emergency Holding Area)」とのサインが避難所フロアの階段内、また、避難所フロア内の階段近くに表示されなければいけない
- このマリーナベイスイーツでは、6階、27階と46階に避難フロア
避難所フロアは本当に安全?
- 避難所フロアは自然換気法を用い、耐火性材料でできていることから、火災避難時の待機場所として一般的に安全で
- このフロアを商業や住居用目的で利用することは許可されておらず、エクササイズエリア等としての利用が可能で、不燃性機器の設置が必要とされている
- 超高層住宅ビルの避難所フロアは、すべてのブロックに繋がり、すべての住民が簡単に行き来ができる場所
- また、火災の影響を受けていないブロックへの避難経路としての役割も果たす
- SCDF消防士は、このような避難フロアを基盤として捜索、救助に消火活動を行う
高層HDB(公団)や建物に避難所フロアがない場合?
- 40階程の高層ビルであっても避難所フロアがない場合もあるものの、適応できる火災安全機能がある
- 非常時の電源供給システムはエレベーター、水道配管への水の供給やウェットライザーに利用され、消防活動に利用
- また、この火災安全機能は、60m以上の建築物には義務付け
火災用リフト(Fire Lift エレベーター)とは?
- 火災用リフトとは、強化保護され、また、非常用電源を装備した特別なエレベーター
- 非常時に火災警報器が作動すると、この火災用リフトは、地上階へ引き返すようプログラムされており、そこで停止
- 消防士が消防用スイッチを操作することで利用可能
- 消防士は、この火災用リフトを利用して消火活動を行い、また、避難援助、特に障害を持つ人の避難には火災リフトを利用
- 8階以上の高層ビルでは、1基の火災用リフトが必要とされ、超高層住宅ビルでは、少なくとも2基の火災用リフトが必要
火災発生時に、火災用リフトで脱出してもいいのか?
- 火災用リフトを利用しての脱出は薦められていない
- 火災発生時はエレベーターの利用は避け、階段を使っての非難を推奨
以上は、シンガポールの高層ビルでの火災対策です。
マレーシアも高層ビルの火災時対応は同じ?
マレーシアでも、ペトロナスツインタワーをはじめ、ここジョホールバルにまで高層ビルが次々とできています。それぞれが、別の業者で完成されたペトロナスツインタワーの一つは傾いているなんてことから、店舗もなかなか入らなかったなどということもありました(あります?)。
その後の高層ビル建築では、価格重視ではなく安全重視と変わってきたのでしょうか?
ジョホールバルでも、いよいよ60階以上の超高層高級住宅ビルがコーズウェイのすぐ近くに建築予定となっています。
高層住宅ビルに入居の際は、避難経路であったり消火器の確認、避難フロア等の確認をしておきましょう。
消防車が地上から消防活動を行えるのは15階まで?
これは、マレーシアだけではなく、先進国でもそんな話をききますが、確かに、外からのホース消化活動ってそうですね。そんな上まであがれない。
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