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2013-12-31

ペナンの特設遊園地観覧車から6歳の男の子が転落

ここ #ジョホールバル にも、年に1度は開催されるユーロパーク特設遊園地の観覧車(Ferris sheel, Big wheel)から落ちた男の子が、腎臓摘出、他内臓も圧迫され危篤状態の重症をおいました。

  • http://news.asiaone.com/news/malaysia/boy-6-coma-after-falling-ferris-wheel

この見出しをみた際、ここマレーシアの特設遊園地等の管理運営状況をおもいおこし、そんな事故がおきても不思議ではないとおもってしまいました。

この男の子は、この特設遊園地の出店で働くお父さんに連れられ遊園地にいたようで、夜おそくに、一人で、係員にみつかることなく観覧車に乗り込み転落した模様。

こういった遊園地等での事故は、マレーシアのみでなく日本や他国でもおきることではあるのですが、この係員によると、チケットを買っていたら、こんな小さい子供を一人では乗せなかったとのコメントがあるものの。

マレーシアの遊園地、遊具施設でおもうこと


毎年のようにジョホールバルでも設置される、このユーロパーク等で、
この観覧車等に乗る際など、
  • チケットを渡した後、
  • 非常に短い停止時間に、
  • 子供たちだけでも、何の指示もなく自由に乗り込め、
  • また適当にとめられたところで勝手におりてくる状況、
また、もっと危険が伴いそうなコースター等、
お互いに激しくぶつけあう小さな車にのるときでも
  • ベルトやストッパーを正しく着用しているかの指示や点検がない
事等は、あたりまえのように行われています。

マレーシアで安全と危険に対する意識を考えてみる


マレーシアの人達は、一般的に、陽気で人がよく、子供たちも気楽に受け入れてもらえることから、気持ちの面では、ゆとりができて子育てには非常に楽な環境ではあるものの、
  • 公園、屋内遊技場等で、よちよち、とことこ歩きの子供が、長い竹串のサテを食べながら、一人で走り回っていたり、
  • マレーシアでは一般的にチュドン(tudung )と呼ばれるモスリン女性、女の子のヘッドスカーフ、ヒジャブ(hijab)の重いブローチ付のままプールで泳いだり水遊び場でかけまわっていたり、
  • バイクを運転しているお父さんの後ろには、小さい子供とお母さんがいて、そのお母さんは、ニット帽をかぶった赤ちゃんを抱っこしている、お父さんの膝には小さい子供がすわっている場合もある(10年ほど前に比べると、さすがにこういった風景はへってきましたが)
  • 車の中では、大勢の子供たちがあふれるばかり乗っていて、後部座席の真ん中から前に身を乗り出している子供がいるだけでなく、
  • 助手席に座りシートベルトをつけたお母さんの腕には赤ちゃんがいたり、小さい子供が膝の上に座っていたり、立っていたり
  • バイクを乗りこなす小学生ほどの子供たち、お父さんの膝に座って、車のハンドルをまかされている小さい子供、 
ジョホールバルでの10年以上の生活の中で、毎日、目を見張るほどの日々をすごし、マレーシアの文化や慣習の違いは柔軟に受け入れる事ができるも、特にこういった安全意識の面では、皆がいるから大丈夫であろうと、人任せにしない習慣も身についてきたような気がします。

また、これは、こういった状況をみての批判的な意見ではなく、驚きとともに、また、日本でも、バイクが家族の主な移動手段であったり、車が普及してきたころは、こうだったのだろうなと、この大らかさが許される社会性が、ここの人達の明るさや他を受け入れる優しさの基盤なのかもしれない、と、近代的でありつつも、いまだカンポン(田舎)的な人達が多いという、不思議な環境下で子育てができる暮らしを楽しんできたのも事実です。

すでに周りの良し悪しを批判し、近所同士であっても打ち解けず敬遠しあい、少し違うことをすると「ストンプ」されてしまうシンガポールとの違いは、こんなところにもあるのでは。

ただ、この事故のような事がおこってしまうのも、どんなところでも見かける携帯を手に、ちょっと集中力や仕事に対する自尊心が、なかなかみられないマレーシアの若者達(考えてみると10年ほどみてきた大らかに育ってきた子供たちが、すでに仕事をしている年代)によるものでは、と考えてしまう冷たい部分もでてきます。


ほんの数日前に、二人の小さい子供たちを連れた母親が、道路を渡る前に、降りたバスの前で、一人の靴紐を締めなおし、その後、二人の手をもって立った際、動き出したバスのタイヤ下に、一人の子供が引き込まれて亡くなってしまうという事故がありました。

その記事を読んだ日に、娘と街中を歩いている際、こんな事故があるから、止まっている車でも注意しなきゃ、と、その不注意なバス運転手を意識して話したところ、

それは、バスの前で靴紐をなおしていたお母さんの不注意じゃない、と返され驚いたものの、

確かに、日本をはじめ、他でも同じであるように、

運転中も歩行中も、

こちらの存在や動きに気づいているであろう、

といった意識は絶対にもってはいけないですね。



警備員であったり、工場ワーカー、建築現場での労働者に、他スキルを必要としない仕事の場合は、まだまだRM1,000以下(3万円以下)で仕事をしている人達が多いのです。

日本企業を含め、西洋からの企業等であると、政府が各年度に定める最低賃金(現在でいうとRM900)を守っていると思うのですが、地元の実情は、そこからいろんな経費(?)をひかれ、実際には、RM500~700(1万5千円ほど)で仕事をしている人達がいます。



この特設遊園地の事故を考えてみると、


その管理体制から、地元色が強い特設遊園地であっても、チケット料金は高く、設備に管理体制は、まだまだ本国デンマークからのマネージメント体制が整っているレゴランドなどと、かかる料金はかわりません。

また、ジョホールバルでの開催関連会社を考えると、特に現在、土地開発に関わるこのマネージメント会社そのものは、裕福なはずです。

そこで、最低賃金を支払い、子供達を対照とした遊戯施設の設置に伴って、安全性の意識や向上を目的とした従業員教育もない無責任な体制が黙認されている状態。

生活習慣や事情から、夜、小さい子供を一人で歩かせることを良しとする大らかな社会性。


急開発での発達によって、物価があがり物質があふれている中、まるでシンガポールのように急速に増えてきた富裕層と貧困層の差が、どんどんと広がっているようにもみえます。

カンポン的生活で、皆で、楽しく暮らしていたジョホールバルの人達、これからも、まだまだ同じ笑顔が続くのか、少し疑問に思うこのごろです。

マレーシアで、事業をはじめる際の重要な機関である、MIDA(マレーシア投資開発局)のウェブサイトでは、マレーシアで会社を始める際に必要な事項、生活についての説明が、日本語でもあります。

実際に、日本で話をきいて想像していたマレーシアでの生活、しばらく住んでみて思うマレーシア。

皆さんは、どう感じられてますか?




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