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2015-02-18

マレーシア裁判所爆発予告と本日のマレーシア・ニュース速報

在マレーシア日本国大使館からの緊急メールと現時点ニュース速報

裁判所爆破(花火点火)宣言ニュース

[2月16日付、therakyatpost.com] 覆面をした男性たちが、旧正月前夜の2月18日に、マレーシア全国の裁判所を爆破すると宣言したビデオをYouTube上で発信したというニュースが2日前に伝えられました。

これを受けて、警察総長のTan Sri Khalid Abu Bakarは、この裁判所爆破を示唆するビデオ製作関連者に向け、
この国の平和と調和を乱そうとするものは、誰であろうとその責任を取る結果となる、とのメッセージを公開。
このYouTubeビデオは、「Isis Malaysia 69」名アカウントを利用、マレーシア国旗を背景に火炎瓶(爆発物)のようなボトルを前に、マレーシアの女優ノラ・ダニッシュの写真を掲げ、マレーシア全体の裁判所(Courts / Mahkamah)で花火(fireworks)を起動するとして、以下の声明を読みあげています。

写真(c)therakyatpost.com

我々、Anak Muda Malaysia 2015 (マレーシアの若者)は、長すぎる期間、マレーシアを支配してきたすべての与党に対して、その民主主義の間違った利用によって、我々が民主的システムを放棄するまでに到ったことを宣言。

これは、あなた方、そして、その行動が導いたものです。

我々は、民主主義崩壊への抗議のサインとして、2月18日夜11時半、国内全裁判所への花火点火を開始。

これは、ほんの始まりであり、更に大きな行動をとるであろう。
"To all ruling parties that have ruled for far too long, we Anak Muda Malaysia 2015 announce that your ploy to misuse democracy has driven us to giveup on the democratic system.
We have been formed because of you and your actions.
We will start by lighting fireworks in courts on Feb 18 at 11.30pm as a sign of protest of the failure of one of the democratic tools,
This is just the beginning and we will take even bigger steps,"
そして、本日のニュース速報

大学生2名を逮捕

[2月18日付、THE STAR/ASIA NEWS NETWORK] マレーシア警察総長Khalid Abu Bakarは、きのう、2月17日火曜日、マレーシアの二つの大学(セランゴール大学 - Universiti Selangor (Unisel)、マレーシア科学大学 - Universiti Sains Malaysia (USM))の生徒2名を、先の「裁判所爆破宣言」脅迫ビデオを投稿した疑いで拘留している旨を発表。

また、現在も、他の容疑者を捜索中です。

YouTubeのユーザー名がISISであることから、イスラム教過激派グループによる騒動かとおもわせるようなものなのですが、
ISIS・ISILは、イスラム国家やイスラム教国に関連があるものではなく、イスラム教関連団体から、過激派組織の行いは、イスラムの教えとはまったく異なるものと伝えられており、Islam State  =イスラム教国ではありません。
1週間ほど前の、野党指導者アンワー氏の元補佐官への同性愛行為による有罪判決への抗議ではないかともいわれています。

しかし、これはこれで、与党が逆に利用しているともとられているようで、去年からいろいろな騒動が続くマレーシアの、はたまた、なんとも後味の悪い出来事です。

下記に、在マレーシア日本国大使館メールマガジンからの本文を転記してあります。

こころに平和、ピース

去年から引き続くテロ事件を含めた事件に事故で、ニュース記事を読むのもいやになるほどですが、目をつむったからと世の中が住みやすくなるわけでもありません。

Let's Make Peace, Not War

ほど踊り狂わなくてもよいとおもい

Let's Make Art, not War

週間、習慣を掲げていきたいとおもっています。

何かを取り立てて続けていくものではありませんが、
戦争と平和を考えると、

心に花を

もちましょう。

そして、そのためには、いろいろな形でのアート、芸術の存在を忘れ去っていくことはできないと思うのです。

アート(芸術)には、美術、音楽に文芸、そして、これらを総合した舞台演劇に映画も含まれます。

これからの社会を形成していく子供たちにとって、言葉の理解力に表現力、豊かな創造力をつけてあげるために、質のよい芸術に触れさせることがどんなに大事か。

本や映画はなんでもよいわけでもなく、だからといって、ここで、名作を読もう、観ようとしてもなかなかありません。

さて、ぼやいても仕方がありませんので、

本日の裁判所爆発予告を読みながら、ふと、おもいだした

「チャールズ・チャップリンの独裁者」の有名すぎるスピーチ

日本語訳つきを紹介いたします。

どうして、この場面をおもいだしたか、爆発予告騒動への腹立ちがおわかりいただけるかもしれません。

映画のスピーチ部分は、映画からではなく、現代の画像にいれかえてあります。

Wikiの中から、ちょっと知っておいてほしい事実を転記します。
この作品は、イギリス人チャールズ・チャップリン(1889年4月16日 - 1977年12月25日)が、ヒトラーの独裁政治を批判した作品。
ヒトラーとナチズムに対して非常に大胆に非難と風刺をしつつ、ヨーロッパにおけるユダヤ人の苦況をコミカルながらも生々しく描いている。
1940年10月15日にアメリカ合衆国で初公開されたが、当時のアメリカはナチの戦争とはいまだ無縁であり平和を享受していたものの、この映画はそんなアメリカの世相からかけ離れた内容だった。
この作品は、チャップリン映画初の完全トーキー作品として有名です。

チャップリンは、映画がトーキーになってきた時代も、彼の演じる放浪者が英語圏以外の人たちにもそのまま通用するよう、あえて無声映画で撮るという方針を貫いた人です。

そして、この独裁者の中で、はじめてスピーチ(トーキー)を行ったのです。

いいたいことがある」タイミングだったでしょう。



「在マレーシア日本国大使館メールマガジン」

EMBASSY OF JAPAN IN MALAYSIA
●2015.02.18●

2月15日(日)、インターネット上に、18日(本日)、午後11時30分にマレーシア国内の裁判所を標的に、火薬物(花火・爆竹等)を破裂させるなどとする、目出し帽等で覆面をした4人組の男による妨害予告ビデオが公開されました。

本件妨害予告の信憑性は判然とせず、どの裁判所を標的とするか等も言及されていませんが、現在警察において所要の捜査が行われているところでもあり、本日(18日)は注意して行動する必要があります。

在留邦人の皆様におかれましては、念のため、プトラジャヤの連邦裁判所(Palace of Justice)を始めとするマレーシア国内各地に所在する裁判所付近には、立ち寄らないようにお願い致します。

また、裁判所以外の場所でも妨害行為等が行われる可能性がありますので、お出かけの際は、周囲の状況に注意を払い、不審な状況を察知したら、速やかにその場を離れるなど、安全確保に留意して下さい。

【ご参考】
今月15日(日)、「Isis Malaysia 69」というイスラム国(ISIL)を連想させるアカウント名でインターネット上に公開された同ビデオでは、目出し帽等で覆面をした4人組の男が、火炎瓶様のものを示しながら、マレー語で「民主主義の道具である司法制度を崩壊させる象徴として、裁判所で火薬物を破裂させる。」等、裁判所に対する妨害行為を行うことを予告しています。

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2 件のコメント:
pagi さんのコメント...

黙っていられなかったのでしょうね、チャップリン……。

TropicalLife さんのコメント...

こんな作品ってなかなかつくれませんよね。
尊敬って言葉が安っぽくなるほど、すごい方でした。

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