現在、ブラジルをはじめとする中南米地域に先進国アメリカを含めた22カ国でジカ熱(Zika)発生が報告されています。
このウィルスに対応するワクチンは未だ開発されておらず、現在のところ感染による死亡例はないものの、ブラジルでは、妊婦がジカ熱に感染したことが原因であるとおもわれる重篤な先天性欠損症の小頭症児が数千人も報告されています。
先週、世界保健機関(WHO)は、去年から爆発的に広がっているジカウイルスに対応するため、2月1日に特別緊急会議を招集することを発表しています。
WHOでは、アメリカ国内のみで400万人ほどの感染予想を伝えています。
イメージ:BBC |
マレーシアでジカ熱が流行する可能性
健康庁副局長ダトゥク・ロクマン博士によって発表されたマレーシアのジカ熱流行が予測される根拠として、次の項目があげられています。- 近年も増加傾向にあるデング熱感染者数から、ジカ熱の感染媒体となるヒトスジシマ蚊、熱帯シマ蚊(Aedes mosquitoes)がいまだに存在していることは明らかであること。
- 感染症状が比較的穏やかななことから感染者識別が難しいく、また、緊急対応の感染者確定のテストなどもく、マレーシアでの感染拡大を防ぐことが困難であること。
- マレーシアでは、このウィルスに対する抗体がないことも、感染者数増加のひきがねとなるであろうこと。
東南アジアですでに発生中
今週のはじめには、タイ北部を訪れていた台湾人の男性が自国にもどったさい、ジカ熱の症状で苦しんでいたことが台湾保健省より報告されています。この感染症は微熱、発疹に関節の痛みと症状は軽いものの、出生児の先天性欠損症である小頭症(microcephaly)をひきおこす可能性があることから、保健省では、この感染症を真剣に受け止めていることを伝えています。
中南米感染地域訪問者、帰還者へ注意をよびかけている
ロクマン博士は、特に中南米感染地域からの訪問者、まだ、感染地域からの旅行帰還者すべてに対して、熱があったりスポット(発疹)がある場合は、検疫保健センター(Quarantine Health Centre)、もしくは最寄の保健所に報告をするよう促しています。
記事参照:The Star Online
ブラジルオリンピックでジカ熱流行の予測
今年のオリンピック開催地ブラジルでは、このウィルスは、2014年のワールドカップ時、ジカ熱が流行していた太平洋小さな島々ポリネシアからきたものだと推測しています。感染症状が気づかないほど軽度なことに加えて、デング熱やチクングンヤ熱の媒体でもあるシマ蚊の多い地帯のみでなく、蚊が繁殖しやすい夏場。オリンピック開催後は、たしかに世界中にちらばりそうですね。
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